あなたは気団という予報用語を聞いたことはありますか?インターネット上では、2ちゃんねる「既婚男性板」通称 “気団板” における既婚男性の略称としての意味合いが強いように感じますが、ここでは梅雨に大きく関わってくる予報用語の気団を解説したいと思います。
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予報用語の気団
気団とは空気の塊のこと
気象庁によりますと気団というのは「広い範囲にわたり、気温や水蒸気量がほぼ一様な空気の塊」とされています。これをもう少し詳しく説明しますと、『停滞性の高気圧により、気温や湿度などの性質が水平方向に広い範囲にわたってほぼ一定となり、一つの塊と見なせるようになった状態』のことをいいます。
多くの気団は季節の変化に伴って勢力と勢力圏を変え、気団の勢力変化や拡縮によって地域に特有の気候や気象現象が生み出されるのです。
これは1930年にスウェーデンの気象学者であるトール・ベルシェロンが定義して分類を行ったのですが、1935年に荒川秀俊がこの定義・分類法を導入したことにより、日本周辺の気団の分類がなされました。
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日本周辺の気団
オホーツク海気団
梅雨前線や秋雨前線の発生の一因となる気団です。
オホーツク海や三陸の沖から冷たくて湿った北東の風を吹かせる寒帯海洋性気団。
揚子江気団
春と秋にこの気団の勢力が日本列島に及ぶと、爽やかな晴天をもたらしてくれる気団です。
温暖乾燥(熱帯大陸性気団)
小笠原気団
蒸し暑い夏の主要因である気団です。
夏に南寄りの風となって吹いてくる暖かくて湿った空気となる熱帯海洋性気団。
赤道気団
熱帯低気圧(台風)を発生させる気団です。
それ以外に日本の天候に直接影響をもたらすことはない、暑くて湿気の多い赤道海洋性気団。
シベリア気団
日本海側に大雪を降らせる原因となる気団です。
冬は冷たく乾いた北西の風となって吹いてくる寒帯大陸性気団。
尚、梅雨に関連する気団は揚子江気団、オホーツク海気団、熱帯モンスーン気団、小笠原気団の4つとなります。
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