「梅雨入り」はニュースや天気予報などで知ることが多いと思いますが、梅雨というのはある程度の時期は決まっているものの、明確に梅雨入りしたといわれる日は毎年同じではありません。梅雨入りは気象庁が発表を行っていますが、どのような基準で発表しているのでしょうか?そこで梅雨入りと梅雨明けの発表について解説したいと思います。
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梅雨入り宣言
梅雨入りの明確な基準はない
気象庁が梅雨入りを判断する上で具体的な基準というのはありません。ただ、梅雨は春から夏に移行する過程で、その前後の時期と比べて雨が多くなる季節現象であることから、気象データや予報などを総合的に見て梅雨入りしたかどうか独自の判断を行っています。
これといった明確な基準が決まっているわけではないので、梅雨入りの判断というのは非常に難しいと言えますが、梅雨の入りと明けには平均的に5日間程度の移り変わりの時期があります。この時期に雨が続く場合には梅雨入り宣言をされることが多いようです。
気象庁が1951年から記録している梅雨入りと梅雨明けのデータは、移り変わりの時期の5日間のうち中日を統計値として確定したもので、実際の天候過程を考慮した検討が行われています。
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梅雨明け宣言
梅雨明けの明確な基準もない
梅雨明け宣言も梅雨入り宣言と同様に明確な基準はありません。ただ、雨や曇りの日が続かなくなり晴れの日が増えるようになれば、梅雨明け宣言を行うようになっています。
気象庁による梅雨予報
梅雨予報の歴史と意義
気象庁の梅雨入りと梅雨明けのデータは1951年からありますが、お知らせとして報道機関に情報提供を始めたのは1955年ごろ。当時は情報提供を積極的に行わない方針だった気象庁ですが、大雨による災害に関心を持ってもらうことを理由に、1986年から気象情報として発表を始めました。
長雨や豪雨という水害・土砂災害につながりやすい気象が頻発し、高温多湿が長続きする梅雨の時期を発表することによるメリットがあったのです。
- 防災意識を高めて災害対策の効率化が図れる
- 生活面・経済面での対策を容易にする
- 梅雨という一種の季節の開始・終了を知らせることで季節感を明確にする
など。梅雨は日々の生活にも様々な影響を与えることから社会的にも関心の高い事柄であり、気象庁では梅雨入りと梅雨明けの速報を「梅雨の時期に関する気象情報」として発表しているのです。
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